これだけでも大事件だった。というのも、バークレーは全米の1960年代のフリースピーチ運動の発祥の地で、大学の校風としてはthe most liberal of the liberalなのだが、それ以来はこの規模での運動が行われることはなかった。そう考えると、すごいタイミングできてしまったなーと感じる。今でも、教育関連の修正法案が議会で提出されるタイミングなどで、頻繁にデモが行われている。
この背景にあるのは、州の予算不足なのだが、不足だけでなく、配分の問題も大きい。
右の数字をみると、教育と刑務所の予算配分がいかに反転したか、ということがわかる。移民が歴史的に多かったカリフォルニア州にとって、パブリックエデュケーションは他の州に比べ最もお金と力を注いできた分野で、バークレーの所属するUC (University of California) だけでなく、CSU (The California State University)など、いわば”売り”だった。
州知事のシュワちゃんは
“What does it say about any state that focuses more on prison uniforms than on caps and gowns?" "It simply is not healthy.”
とのべ、「刑務所を民営化し、メキシコにお金を払い施設を建て、そこに犯罪者を収容する」提案をしている。
刑務所民営化、日本の感覚からすると大胆なように思えるが、実はすでにここでは、州外に建てられた施設で行われており、
民営化賛成派の上げるメリットとしては
・コスト削減
・収容能力拡大のスピード
反対派の根拠としては
・クオリティコントロールが行き届かない
・ゆえに再犯がふえ、治安悪化可能性
があげられているが、刑務所ないのクオリティを
・収容者同士の暴力
・収容者対看守の暴力
メイン2つでみると、民営化された刑務所は、州・連邦の刑務所施設に比べ、これらをより多く防げている。さらに刑務所内での教育プログラムなど他のクオリティも優っているという研究がでている。しかし、一方で、民営化された刑務所同士で比べると、クオリティの向上したものと、一部低下したものの差が激しいという事実があるので、官民間の契約によってなぜその差が生まれるのかの究明が課題。
--
思ったのは、
民営化の議論は、”どこまで民営化/外注するか”というスコープ(範囲)の議論に帰結すると。例えば、どんな種類の刑務所でも、食堂、清掃関連は専門のサービス会社が入るだろう。
極論、経済的側面だけをみて、倫理・法的側面を除けば、官民の契約と競争が機能しクオリティコントロールが効く限り、すべて外に出せる。
民営化を広くとり、外注も含めれば、国公立の大学・私立、ともに客員教授が増えているのも、この理由でしょう。
・コスト削減
・収容能力拡大のスピード
反対派の根拠としては
・クオリティコントロールが行き届かない
・ゆえに再犯がふえ、治安悪化可能性
があげられているが、刑務所ないのクオリティを
・収容者同士の暴力
・収容者対看守の暴力
メイン2つでみると、民営化された刑務所は、州・連邦の刑務所施設に比べ、これらをより多く防げている。さらに刑務所内での教育プログラムなど他のクオリティも優っているという研究がでている。しかし、一方で、民営化された刑務所同士で比べると、クオリティの向上したものと、一部低下したものの差が激しいという事実があるので、官民間の契約によってなぜその差が生まれるのかの究明が課題。
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思ったのは、
民営化の議論は、”どこまで民営化/外注するか”というスコープ(範囲)の議論に帰結すると。例えば、どんな種類の刑務所でも、食堂、清掃関連は専門のサービス会社が入るだろう。
極論、経済的側面だけをみて、倫理・法的側面を除けば、官民の契約と競争が機能しクオリティコントロールが効く限り、すべて外に出せる。
民営化を広くとり、外注も含めれば、国公立の大学・私立、ともに客員教授が増えているのも、この理由でしょう。
日本が軍事をアメリカにまかせているのも、日米安保という”契約”の下での、外注だろう。
ではでは
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<Notes>
Anna Lukemeyer and Richard C. McCorkle, Privatization of Prisons: Impact on Prison Conditions, The American Review of Public Administration 2006; 36; 189
The Economist, Jailhouse blues, http://www.economist.com/world/united-states/displaystory.cfm?story_id=15500687
OLIVER HART ANDREI SHLEIFER ROBERT W. VISHNY, THE PROPER SCOPE OF GOVERNMENT: THEORY AND AN APPLICATION TO PRISONS*, The Quarterly Journal of Economics, November 1997
ではでは
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<Notes>
Anna Lukemeyer and Richard C. McCorkle, Privatization of Prisons: Impact on Prison Conditions, The American Review of Public Administration 2006; 36; 189
The Economist, Jailhouse blues, http://www.economist.com/world/united-states/displaystory.cfm?story_id=15500687
OLIVER HART ANDREI SHLEIFER ROBERT W. VISHNY, THE PROPER SCOPE OF GOVERNMENT: THEORY AND AN APPLICATION TO PRISONS*, The Quarterly Journal of Economics, November 1997